新型コロナウイルスのワクチンの効果は?打つべき?【抗体検査がわかる:第6回】

ワクチンってなに?

私たちの身体は、細菌やウイルスなどの病原体に感染すると、原因となる病原体に対する抵抗力がつきます。抵抗力のことを免疫ということもあります。免疫ができると、同じ病原体に感染しにくくなったり、感染しても症状が軽くて済むようになります。このような身体の仕組みを利用して、病原体そのものか病原体を構成する成分などをもとに作られているワクチンをうつと、その病原体に対する免疫ができます。

ひとことでワクチンといっても、さまざまな種類があります。例えば、生ワクチン、不活化ワクチン、組換えタンパクワクチン、mRNAワクチンなどです。新型コロナウイルスのワクチンは、mRNAワクチンです。

ワクチンをうつと細菌やウイルスにかかってしまうのではないかと心配する方がいますが、生ワクチン以外であれば細菌やウイルスそのものに感染することはありません。生ワクチンであっても、病原性を弱めたものからできているので病気の症状が強く出ることはないと考えられています。

新型コロナウイルスのワクチンの効果は?

新型コロナウイルスに対する予防法の1つとしてワクチンが注目を集め、今では世界各国で接種されています。気になるのがワクチンの効果ですが、臨床試験の結果を見ると、ファイザー社とモデルナ社のものでは新型コロナウイルスに感染するリスクが約95%減り、アストラゼネカ社のものでは約76%減ったと報告されています。

千葉大学病院コロナワクチンセンターで行われた研究によると、ファイザー社のワクチンを2回接種した1774名のうち、1773名においてコロナウイルスに対する抗体価が上昇しており、ワクチンの効果が明らかになりました。コロナウイルスに対する抗体価の上昇は、コロナウイルスに対する免疫がついたということを意味します。

抗体価に影響を与える要因としては、新型コロナウイルスの感染歴、1回目と2回目のワクチン接種間隔、抗アレルギー薬の内服、免疫抑制薬や副腎皮質ステロイドの服用、飲酒頻度が挙げられました。新型コロナウイルスの感染歴がある人や抗アレルギー薬を内服している人は抗体価が高くなりました。また、1回目と2回目のワクチン接種の間隔が長い(22~25日)ほど、短い(18~20日)人に比べて抗体価が高くなることがわかりました。免疫抑制薬や副腎皮質ステロイドを内服している人や飲酒の機会が多い人は、抗体価が低くなることも明らかになりました。

新型コロナウイルスのワクチンの追加接種の効果は?

日本人を対象とした研究でも、新型コロナウイルスのワクチンの効果があることがわかりましたが、ワクチンの効果がどれくらい続くのか気になる方も多いのではないでしょうか。

千葉大学の報告によると、新型コロナワクチンの2回目接種後に上昇していた抗体価は、8か月経過すると3分の1に減少していることがわかっています。つまり、ワクチンの効果は時間経過とともに低下してしまいます。ただし、3回目の追加接種を行うと、2回目の接種後の抗体価に比べて10倍以上上昇していました。つまり、追加接種を行えば、ワクチンの効果の維持を期待できます。

私たちの身体は、一度感染した細菌やウイルスに再び感染すると、免役が記憶しているので1回目よりも早く対応できます。3回目接種後の抗体価が2回目接種後よりも高くなったのは、このような身体の仕組みによる上乗せ効果であると考えられています。

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