新型コロナウイルスに感染したくない!対策は?【抗体検査がわかる:第10回】
誰もが感染したくない新型コロナウイルス。旅行や試験など大事なイベントを控えている方、高齢者や妊婦など重症化リスクの高い方などは、とくに感染したくないでしょう。感染予防のために、マスクや手洗いなどに加えてワクチン接種が有効ですが、その効果は時間とともに減少することが知られています。今回は、基本的な感染予防対策を紹介し、自身の免疫状態を知るための抗体検査についても解説します。
新型コロナウイルスの基本的な感染予防対策
新型コロナウイルス感染症は、主に3つの経路で感染すると考えられています。咳やくしゃみ、会話などで飛び散る細かな水滴(飛沫 ひまつ)が口、鼻、目などの粘膜に触れて感染する「飛沫感染」、空中に浮遊した飛沫を吸い込んで感染する「エアロゾル感染」、飛沫を触った手が粘膜に触れて感染する「接触感染」です。 これら3つの感染経路を防ぐために、以下の厚生労働省が定める基本的な感染予防対策が重要です。3密(密接・密集・密閉)を避け、マスクの着用を含む咳エチケット、手洗いを中心に取り組みましょう。
<厚生労働省が定める基本的な感染対策>
感染予防対策の詳細は、以下よりご確認ください。
厚生労働省ホームページ
なお、マスクの着用については、2023年3月13日から屋内外問わず原則不要となりました。着用は個人の判断となりますが、感染から自身を守る対策としては効果的です。また、無症状で感染していた場合に、周囲へ感染を広げないためにも重要です。感染拡大時や混雑した場所に行くときは、マスク着用を心がけると良いでしょう。
ワクチンも感染予防に有効だが、その効果は時間ともに減少する
新型コロナウイルスのワクチン接種も、有効な感染予防対策の1つです。身体の中で新型コロナウイルスに対する抗体を作り出し、感染を予防します。しかし、抗体は時間の経過とともに減少することが知られており、感染予防効果は徐々に低下してしまいます。
国内の主な新型コロナウイルスのワクチン接種で得られる抗体は、スパイクタンパクに対する中和抗体で、「S抗体」と言われています。スパイクタンパクとは新型コロナウイルスの表面に存在し、感染の成立に重要な役割を果たすものです。また、S抗体は新型コロナウイルスへの感染によっても産生されるもので、新型コロナウイルスに対する免疫を得られているかの指標としても用いられています。
自身のS抗体の量を調べたうえで感染対策をしよう
新型コロナウイルスのワクチン接種、あるいは新型コロナウイルスの感染により得られるS抗体の量は、抗体検査で確認できます。株式会社リプロセルが提供する「コロナ抗体量免疫検査」は、体内に存在するS抗体を数値で確認できます。定期的に測定することで、抗体量の経時的な変化を確認でき、自身の免疫状態の把握に役立ちます。そして、抗体量が下がってきたとわかったタイミングで、ワクチンを追加接種するなど、感染予防対策の目安にできます。
また、抗体量は個人差が大きいことが知られています。よって、目安値を参考にするのではなく、自身の抗体量をモニタリングすることが大切です。
なお、抗体量が十分にあったからといって、必ずしも新型コロナウイルスに必ず感染しないわけではありません。抗体量にかかわらず、冒頭でご紹介した基本的な感染予防対策を行い、感染を防ぐようにしましょう。